ダイエット中の頭痛は「ケトン体」が原因？仕組みと対策をわかりやすく解説

このようなお悩みを持つ方のための記事内容となっています。

せっかくやる気満々にダイエットを始めたのに、謎の頭痛に悩まされて思うようにダイエットが進まない…。

結論から言うと、この頭痛にはケトン体と呼ばれる物質が関係している可能性があります。

ダイエット中に頭痛が出たときの対処法

ダイエット中に起きる頭痛の正体とは？

ダイエットを始めて間もない頃、急に頭が重くなったり、ズキズキと痛んだり…。

実はこの頭痛、ダイエットによる体の変化が引き起こしているかもしれません。

中でも注目したいのが、ケトン体の影響による頭痛です。

まずは、そもそもケトン体とは何か？ そして、なぜそれが頭痛と関係しているのかを見ていきましょう。

ケトン体とは？体の中で何が起きているの？

ケトン体とは、体が糖ではなく脂肪をエネルギー源に使うときに作られる物質のこと。

糖質の摂取量が減ると、肝臓が脂肪を分解してエネルギーを作り出すのですが、そのとき副産物として生まれるのがケトン体です。

ケトン体は脳や筋肉のエネルギー源にもなり、糖質が少ない環境でも体が動けるようサポートしてくれる大切な存在。

特に「ケトジェニックダイエット」などの糖質制限系のダイエットでは、体が脂肪を燃やしやすくなるため、ケトン体がたくさん作られます。

ただし、急に糖質を断つと、体がその変化についていけず、さまざまな不調が現れることがあるのです。

ケトン体と頭痛の関係

では、ケトン体が増えると、なぜ頭痛が起きてしまうのでしょうか？

理由は大きく分けて以下の2つです。

とくに脳は「ブドウ糖」が主な燃料なので、急に糖が少なくなると一時的にエネルギー不足状態になり、頭痛などの症状が出やすくなります。

さらに、ケトン体が増えると利尿作用が高まり、水分・電解質が不足しやすくなるのも頭痛の要因のひとつです。

こうした反応は「ケトフルー（ケト風邪）」と呼ばれることもあり、ダイエット初期に多くの人が経験するプチ不調とも言われています。

ケトン体が原因の頭痛、どんな人に起きやすい？

すべての人がケトン体で頭痛を起こすわけではありませんが、体質や生活習慣によって症状が出やすいタイプの人がいるのも事実です。

ここでは、ケトン体による頭痛が起こりやすい人の特徴を見ていきましょう。

糖質を急に減らした人

これまで普通にごはんやパン、甘いものを食べていた人が、急に糖質をカットすると体はびっくりしてしまいます。

糖を使う代謝から脂肪を使う代謝に切り替わる過程で、ケトン体が急増。

すると、脳のエネルギー供給が一時的に乱れて頭痛を感じやすくなることがあります。

特に次のような方は要注意です。

体が慣れていないうちに糖質を減らすと、ケトン体が急激に増えて不調を招きやすくなるので、段階的に始めるのがおすすめです。

水分やミネラルが不足しがちな人

ケトン体が増えると、体には軽い利尿作用が起こり、水分やミネラルが失われやすくなります。

その結果、体内の電解質バランスが崩れ、頭痛を引き起こすことがあるんです。

とくに以下のようなタイプの方は、注意が必要です。

水分やミネラルが足りていないと、血流が悪くなり、脳に十分な酸素や栄養が届かず頭痛の原因になります。

ダイエット中でも、こまめな水分補給と適度な塩分摂取は忘れずにしたいですね。

ダイエット中に頭痛が出たときの対処法

ケトン体が原因の頭痛はよくあることとして放置されがちですが、体の負担を知らせるサインのひとつでもあります。

ここでは、頭痛が出たときに実践したい対処法についてわかりやすくご紹介します。

水分と塩分を意識してとる

ケトン体が増えると、体内の水分と塩分（ナトリウム）が不足しやすくなります。

このバランスが崩れると、血流が悪くなり、頭痛やめまいといった不調が出やすくなります。

以下の表は、水分と塩分を補給する際におすすめの方法とポイントです。

方法	ポイント
常温の水をこまめに飲む	1日1.5～2Lが目安。吸収がよく、体を冷やしにくい。
味噌汁やスープを食事に取り入れる	ナトリウムとミネラルを自然に補える。
ミネラル入りドリンクを活用する	塩分・カリウム補給に便利。無糖タイプを選ぶと◎。

どれも難しいことではありませんが、「意識的にとる」というのが重要です。
喉が渇いたと感じる前に、こまめに飲むのがポイントですね。

無理な糖質制限は一度ストップ

強い頭痛が出ている場合、無理をすると症状が悪化したり、他の不調を引き起こすことも。

糖質制限中でも、「やめる」ではなく少し制限を緩めるだけで体調が改善することがあります。

たとえば、朝に全粒粉のパンを1枚追加したり、間食にバナナを取り入れるなど、自然な糖質を加える方法がおすすめです。

極端な方法をとると体が顕著に反応するので、自分に合ったペースで徐々にダイエットに取り組むことが大切です。

頭痛が長引くときは医療機関へ相談を

数日経っても頭痛がよくならなかったり、痛みがどんどん強くなるようなときは、ダイエットとは別の原因が隠れている可能性もあります。

その場合は、自分で判断せず、早めに医師に相談することが大切です。

自己判断で突き進むと後から大変なことになるリスクが出てくるので、ダイエットなど新たなことにチャレンジしていると気こそ、自分の体の反応には敏感になってくださいね。

ケトジェニックダイエットをするなら知っておきたい注意点

「糖質を減らすと痩せやすい」と話題のケトジェニックダイエット。

しかし、正しい知識がないまま始めてしまうと、頭痛をはじめとした不調が出て続けられなくなることも。

というわけで最後に、ケトン体とうまくつき合いながらダイエットを続けるために、あらかじめ知っておきたい注意点を紹介します。

急な糖質制限には注意

ケトジェニックダイエットを始めたばかりの頃に不調が出やすいのは、体がエネルギー源を切り替えるタイミングで混乱してしまうからです。

特に、これまで糖質中心の食生活だった人が急に主食をやめてしまうと、頭痛や倦怠感などが現れやすくなります。

最初はご飯の量を「1日1食だけ減らす」など、段階的に慣らしていく方法が安心です。

いきなりストイックに始めるのではなく、無理のないペースで続けていきましょう。

ひどい頭痛治った！
甘いものたべたら治りました
急な糖質制限は頭痛がするんだよな
徐々に慣らしていこう

— マドカ (@madoka_neki) May 8, 2025

水分・塩分・ミネラル不足に注意

ケトン体が多く作られると利尿作用が高まり、体の水分とともにナトリウムやカリウムといったミネラルも排出されてしまいます。

この状態が続くと、脱水症状や頭痛、集中力の低下などを引き起こすことも。

特に注意したいのが次のような状態です。

不足しやすい要素	不足時に起こりやすい症状	補い方の例
水分	脱水、だるさ、頭痛	常温の水を1日1.5L以上こまめに飲む
ナトリウム	めまい、食欲不振	味噌汁や梅干しで自然に摂る
カリウム	筋肉のけいれん、だるさ	バナナ、ほうれん草、豆類などを活用

体重が減っても、体調が崩れてしまっては意味がありません。
水分とミネラルの補給は「痩せるため」ではなく「痩せても元気でいるため」の大事なポイントです。

体質に合わない可能性がある

ケトジェニックダイエットは効果的な方法ではありますが、誰にでも合うわけではないという点にも注意が必要です。

実際に、以下のような方はケトン体の増加によって不調が出やすいことがあります。

このような場合は、無理に糖質を制限するよりも、バランスよく適度な糖質を取り入れたダイエット方法のほうが体に合っている可能性大。

自分の体の声を聞きながら「続けられること」を大切にしてくださいね。

ダイエットと頭痛の関係を理解して無理なく続けよう！まとめ

最後に本記事の内容をおさらいしておきましょう。