セルライト潰しのプロが教えるセルライトとは?
セルライトは脂肪と同じと思っている人も少なくありません。
しかし実際はまったく異なるもので、放置しておくと肌だけではなく身体全体に悪影響を及ぼす可能性があるものです。セルライトは、早い段階で手を打っておきたい存在ですが、その方法を知らない人も多いでしょう。
ここではセルライトってそもそも何?ということを、その起源や、セルライトのできやすい体の部位、セルライトの具体的な潰し方を解説したいと思います。
セルライトはいつ誰が命名した?
最近ではすっかり一般的になった「セルライト」ですが、その歴史は、そんなに古くありません。
フランス語で細胞を意味する「cellile(セルリ)」と、鉱物を示す接尾語「ite」が合わさった造語として言われだしたのが1970年代です。
その後、1980年代に、すでに認知されていたセルライトを、エステサロン経営者のニコール・ロンサードが著書で世界中に広め、セルライトの研究は盛んになりました。
日本で広く知られるようになったのは2000年代に放送されたテレビ番組がきっかけです。
現在では、ダイエットを頑張ってもなかなか痩せにくい原因として、セルライトが原因と言われることが増え、女性の間では特に知名度が高まりました。
セルライトのレベル
セルライトにといっても、そこには「レベル」があります。
セルライトとして肥大した脂肪細胞によって、毛細血管やリンパ管が圧迫されることで、循環系に悪影響を与えます。
その程度を、見た目や触感で判断し、4段階に分けているのが「レベル」です。
レベル1
見た目には一見、気づかず、特に皮膚に変わった様子は見られない状態です。
むくんだ部分を指で押すと、うっすらと指跡が残る程度にしか異変が起きないため気が付かない人も多くいます。
セルライトのレベルではもっとも初期の段階であり、この段階で気が付くのは難しいともいわれています。
レベル2
今まで気にならなかった凹凸が、見た目でわかるような状態です。
また、むくみが目立つようになるのもこのレベルからで、段階としては第2段階です。
皮膚にも厚みがあり、その部分は少し柔らかく感じるでしょう。見た目ではっきりとセルライトだとわかる最初の段階でもあります。
レベル3
肌の凸凹が以前にも増して目立つようになり、いわゆる「オレンジピールスキン現象」が見られるような状態です。
みかんの皮のような見た目に加えて、セルライトが硬化し始めることで触感でもはっきりとセルライト特有の凸凹が確認できるでしょう。
肌のハリとツヤもなく、明らかに気になる段階でもあります。
レベル4
「マットレススキン」と呼ばれるほど皮膚がかたい状態です。肌の温かみは、ほぼ感じられません。
見た目は編んだ網に形容されるようにボコボコになってしまい、外科手術をしなければ回復しない場合もあります。
セルライトの段階における再末期の状態であるため、この段階になるまでに対処をしておくことをおすすめします。
セルライトができる主な体の部分は?
男性よりも女性のほうができやすいといわれているセルライト。
その女性の体の中でも、できやすい部位はある程度決まっています。
生理が始まったころから徐々にできていくセルライトは、今、現在はなかったとしても、今後できないというわけではありません。
特にできやすい部位とその原因について、以下の一覧でまとめました。 セルライトのできる、できないは人によって異なりますが、セルライトができやすい体の部位は共通していますので覚えておくと良いでしょう。
部位 | 原因 |
---|---|
太もも | 脂肪が付きやすく、骨盤の歪みにも影響するうえにセルライトもできやすい |
お尻 | 長時間座りっぱなしの場合にリンパ管を圧迫してしまい、セルライトが発生しやすい |
二の腕 | あまり使うことがない筋肉であるため、放置しておくとセルライトが付きやすい |
ウエスト | 体をひねる、腹筋運動をするなどをしないと使われることが少ない筋肉であり、 セルライトがつきやすい |
下腹部 | 脂肪が付きやすく、腹筋があまり強くないことから背筋とのバランスが崩れやすく、 結果としてセルライトがついてしまう |
膝 | 関節周辺の皮膚がたるむことでむくみが発生しやすく、セルライトがついてしまう |
ふくらはぎ | 太もも同様、脂肪が付きやすく、骨盤のゆがみにも影響する上にセルライトもできやすい |
足首 | サイズの合わない靴や間違った歩き方が原因でセルライトがつくことがある |
あご | 人間はあごを引いて歩くことが多く、結果として血管やリンパ管を圧迫してしまい セルライトができやすい |
首の後ろ | コリなどが原因で血管やリンパ管が圧迫され循環が悪くなり、セルライトができやすい |
セルライト=デブじゃない
よく「セルライトは存在しない」と主張する人がいます。
しかし、よく考えて見ればわかりますが、皮膚に目にみえて凸凹ができている時点で普通ではありません。
また、「セルライト=脂肪」と思っている人もいますが、本来、ダイエットでは全身の脂肪が落ちるものです。ダイエットではなくならない皮膚の状態をセルライトと呼んでいるので、この考えは説明がつかないことがお判りいただけるでしょう。
実際、肥満体系ではない人でもセルライトに悩まされている人は大勢います。
女性全体の8~9割は一生に1回は、セルライトが見られるという研究結果もあります。
セルライトは皮下脂肪を形成する脂肪細胞が肥大化した結果現れるものであり、肥満の原因とされる内臓脂肪とも別物です。
内臓脂肪は運動や食事制限によるダイエットで減らすことができますが、皮下脂肪はいざというときのエネルギー源として蓄えられるもの。そう簡単に落とすことはできません。
セルライトがダイエットではなくならず、痩せている人でも起きる理由は、皮下脂肪が人間の生命維持に必要なものだからなのです。
セルライトが及ぼす悪影響
セルライトは血液やリンパ液の循環を圧迫してしまい、身体に悪影響を及ぼすものです。
「まだ初期段階だから」と何の対策もしないままにしていると、徐々に肌が硬化していき、最悪の場合、外科手術でしか対処ができなくなってしまいます。
初期の段階であっても、セルライトができることで起こる悪影響はいくつかあります。
以下に代表的な悪影響の例を挙げました。
- 痩せづらい
- 冷え
- むくみ
- 疲れやすい
- 首・肩のこり
いずれもセルライトが血管やリンパ管を圧迫することで循環が悪くなることで起こることで、放置しておけば慢性的な体調不良につながる可能性もあります。
肌の外観だけの問題ではなく、身体全体に影響を及ぼす可能性があるものだということを認識しておきましょう。
セルライトができる主な原因
一言でいえば「脂肪の代謝機能が不調」によって起こるセルライトですが、その不調が起こる原因は複数存在します。
具体的な原因は次のようなものがあります。
- 運動不足
- 過度な飲食
- 睡眠不足
- ホルモンバランス
- 冷え
- 自律神経
- 加齢
原因だけを見てみると、適度な運動を取り入れたり、食べる量をコントロールしたりすれば解決するように見えます。
しかし、セルライトは老廃物が肥大化した脂肪細胞に溜まり続けた結果であり、生活習慣を見直すだけでは改善しにくいのが現実です。
生活習慣の見直しで、まったく効果がないわけではありませんが、セルライトを完全になくすことはできないでしょう。
また、加齢による代謝の機能低下はもはや生活習慣だけではどうにもできず、セルライトをどうにかしたいのであれば別途対策を講じる必要があります。
セルライトを除去するためのおすすめの方法
一度発生してしまうと除去するのが難しいセルライトですが、手だてが全くないわけではありません。
いくつかの方法を実践することでセルライトを除去することができますが、完全には除去できないものもあります。
ひとつずつ試してみて、自分にあった方法でセルライトにコミットしてみましょう。
方法1から順に解説していきます。
方法1食生活の改善
セルライトができる原因は、皮下脂肪を構成する脂肪細胞の肥大化が原因です。
ただ単に肥満とは違うものの、食生活を見直すことで肥満同様セルライトの除去に一定の硬化を示すでしょう。
高カロリーな食べ物や糖質の過剰摂取を続けていると、本来変換されるはずであったエネルギーが正常に変換されることなく脂肪へと変わってしまいます。
この脂肪が原因となってセルライトとなるのです。
揚げ物などの脂っぽい物やお菓子などの甘いものをよく食べる人は、その量を減らすだけでも一定量のセルライト除去は見込めるでしょう。
また、アルコールの過剰摂取も脂肪細胞の代謝機能低下の原因になります。
代謝不良が原因であるセルライトを除去するには、アルコールも過度に摂取しすぎないようにしましょう。
方法2ストレッチ
運動することも効果的ではありますが、その前に実践してほしいのがストレッチです。
ハードルが低く家でもできます。
普通に習慣の中に取り入れてもいいのですが、特にストレッチがセルライトに効果的なタイミングが入浴後です。
身体が温まり血行が良くなっているため、より高い効果が期待できるでしょう。
ストレッチは次の内容で順番に行いましょう。
膝を曲げるストレッチ
- 仰向けに寝転がる
- 右足だけを体育座りのように曲げる(左足は伸ばしたまま)
- 曲げた右足の膝を両手でかかえて身体に近づけ、その状態を20秒キープする
- ゆっくりと右足を戻して左足も同様にストレッチする
つま先を伸ばすストレッチ
- 両足を伸ばして仰向けになる
- 両足のつま先を天井に向けてピンと伸ばし、5秒キープする
- 両足のつま先をお辞儀するように倒し、5秒キープする
- 2・3を5回繰り返す
つま先をまわすストレッチ
- 両足をつま先を天井に向けた状態で立てる
- 外回りに足首を5回まわす
- 内回りに足首を5回まわす
方法3筋肉をつける
ストレッチでも効果が見られない場合は運動を取り入れましょう。
脂肪が燃焼されやすい体質にするには、ただ運動をするのではなく筋肉をつける運動をすることがおすすめです。
筋肉量が増えることで脂肪の燃焼が増え、セルライト除去に効果があるとされています。
有酸素運動で体温を上げて老廃物を排出することも推奨されています。
水泳やジョギングを取り入れてみてもいいでしょう。
また、EMS(Electrical Muscle Simulation)も効果的といわれています。
電気で筋肉を動かして鍛える方法で、脂肪燃焼や基礎代謝改善・運動不足解消などの効果が期待されています。
身体を動かす時間が取れない人は、家庭用のEMSを購入して使ってみるといいかもしれません。
よりピンポイントで効果を感じたい場合は、エステサロンにある業務用EMSで治療してもらうのも方法のひとつですが、まずは家庭用のものを試してみることをおすすめします。
方法4 エステサロン「セルライト潰し」に通う
ここまでの方法で効果が出なければ、エステサロンに通いましょう。
「痩身エステ」と呼ばれる施術では、1回にかかる費用は2万円前後が相場と言われています。
どのくらいの期間通うのかは最終的にどうなっていたいかの理想や体質によって変わりますが、少なくとも1回では終わらないことは、覚えておきましょう。
ところで、「セルライト潰し」と聞いて「痛いという噂がある」と思った人もいるでしょう。
実際、セルライト潰しを受けた人からは「泣くほど痛かった」という声も上がっています。
これはセルライトと一緒に固まっている老廃物を、専用の機械で揉みほぐすために発生する痛みです。
また、リンパ節周辺に老廃物が溜まっている場合も、痛みを感じることがあります。
痛みの感じ方には個人差がありますが、どの程度痛いかは実際に受けてみないとわかりません。しかし、セルライト潰しは、多少なり痛みを伴うことを覚えておきましょう。
その他のエステサロン、クリニックに通う
エステサロンによる痛みが怖いという人は、痛みを伴わない治療が期待できるクリニックへの通院する方もいらっしゃるようです。
いずれもハンドマッサージではなく専用の機器を使ってセルライト除去を行います。
具体的な治療方法は次のとおりです。
治療機器 | 期待される効果 |
キャビテーション | 脂肪細胞を乳化分解し、脂肪や老廃物を痛みなく排出できるようにする |
ハイパーナイフ(ラジオ波) | 脂肪細胞に熱を発生させることで、代謝機能を上げて排出できるようにする |
HIFU(ハイフ | 脂肪細胞を熱エネルギーで破壊して、セルライトを除去できる |
おすすめサロン
新しいセルライトを作り出さないために心がけたいこと
やっとの思いで除去できたセルライトですが、一度直したからと言って安心してはいけません。なぜなら、セルライトは繰り返し出現するものだからです。
セルライトができる原因となる脂肪細胞は、肥大化した状態を何らかの方法で改善することはできるものの、脂肪細胞そのものを減らすことはできません。
また、脂肪細胞は20歳ごろにはその数がそろい、それ以降増えることも減ることもありません。新しいセルライトができなくなるわけではないため、一度、セルライトが無くなったように見えても再度できないようにする必要があります。
食生活の見直しや適度な運動などを心がけることで、ある程度の予防策になるでしょう。
また、エステサロンやクリニックに継続的に通い続けることも、費用は掛かりますが方法としては有効だと思います。
新しいセルライトを作り出さないためにも、ここまで紹介した除去方法を心がけて生活しましょう。
くのいちがまとめ的な言葉を入れる箇所