スパとエステって何が違うの?
正しく知って、自分がどちらに行くべきか決めたいな。
スパとエステの違いがイマイチわからない、という方は多いです。
「どちらも似たようなもの」と認識している方もいるのではないでしょうか。
実は、スパとエステは全くの別物なんです。
違いを知れば、自分がどちらのサービスを選ぶか決めるのに非常に役立ちますよ!
スパとサロンの違い一覧表
スパ | サロン | |
概念・目的 | 心身を整える | 美容へのアプローチ |
施術メニュー | 水・温泉に由来する メニューがメイン | 美容に効果のある手技や 機器を使用したメニュー |
施術者の技術 | 癒やしに関する 知識や技術に特化 | 美容に関する 知識や技術に特化 |
スパとエステの定義をまずは確認
スパとエステの違いを正しく理解するため、まずはそれぞれの定義を確認していきましょう。
スパの定義
スパとは、水・温泉を利用し心と体の不調を癒すことを目的とした施術を指します。
スパの語源は3つほどあるのですが、そのどれもが水や温泉、そして癒やしに関わる内容となっています。
- ラテン語の「Salute Per Acqua(水の力による治療)」の頭文字を取った
- ラテン語の「Spagale(温泉施設のうるおい)」が変化した
- 療養の効果が高いと有名なベルギーの温泉がある町「スパ」が由来
現状、①の説が広く浸透しています。
水や温泉を使った健康療法を行うサービス=スパと覚えるとわかりやすいですね。
「スパ」と付いているなら水や温泉関係の施術があるってことだね!
ちなみに日本には日本スパ振興協会(NSPA)というNPO法人があり、ここでは以下の内容でスパを定義しています。
健康と美の維持・回復・増進を目的として、温浴・水浴をベースに、くつろぎと癒しの環境と様々な施術や療法などを総合的に提供する施設
引用:NSPA
エステの定義
エステとは、手の技術や化粧品、機器を使用して肌や体型など美容面にアプローチする施術を指します。
日本においてはエステと略称で呼ばれることも多いですが、正式名称はエステティック。
フランス語の「Esthetique」という言葉がそのまま日本でも使用されています。
Esthetiqueは「美・美学・美意識」を意味する言葉ですから、その名の通り美容に関する施術を行うのがエステだと覚えるとわかりやすいのではないでしょうか。
エステティックについては、先ほども登場した総務省の日本標準産業分類において、以下のように定義されています。
エステティック業
引用:総務省【日本標準産業分類】
手技又は化粧品・機器等を用いて,人の皮膚を美化し,体型を整えるなどの指導又は施術を行う事業所をいう。
定義が違うことから、スパとエステは別物であることが、ざっくりお分かりいただけたのではないでしょうか。
次の項目では、さらに細かくスパとエステの違いを解説していきます。
スパとエステの代表的な3つの違い
ここからは、スパとエステの違いを3つの角度から見ていきましょう。
- 概念・目的の違い
- 施術メニューの違い
- 施術者の技術の違い
これでエステとスパの違いの理解はカンペキ!
小さな違いについても最後にまとめて紹介しています。
概念・目的の違い
スパとエステはそれぞれ違った概念・目的のもとにサービスが提供されています。
スパの目的は、心や体の不調の改善・緩和。
水や温泉の力を活かし、健康を促進したり自然治癒力を高めたりすることを重視しています。
一方でエステの目的は、美しさの追求です。
手技や化粧品、美容機器を使って専門的なアプローチを行い、肌や体型といった外見の美しさを整えていくことを重視しています。
心身を整えるのがスパ、見た目の美しさを整えるのがエステ!
施術メニューの違い
スパとエステは施術メニューにも違いがみられます。
- フットバス
→足湯で代謝・循環を促す - ホットストーン
→天然石の遠赤外線効果で冷え性や腰痛などを緩和する - スチームサウナ
→蒸気を使ったサウナで細胞を活性化する
スパは心身を整える目的のため、上記のような、水や温泉に関連する癒やし・安らぎの効果が高い施術メニューが中心。
- 痩身
→手技やマシンでボディラインを改善する - 脱毛
→ワックス脱毛や光脱毛でムダ毛を処理する - フェイシャル
→ニキビ改善や美白などで肌をきれいする
エステは外見的な美しさを整える目的のため、上記のような美容効果に特化した施術メニューが中心です。
スパとエステ、それぞれ目的に応じたメニューが用意されている!
施術者の技術の違い
ちょっと細かい話にはなりますが、スパとエステは施術者が持っている技術にも違いがあります。
スパの施術者は、癒やしやリラクゼーションの知識・技術に特化しています。
エステの施術者は、美容に関する技術や知識に特化しています。
ちなみに施術者の呼称もそれぞれ違いますよ。
- スパの施術者…セラピスト
- エステの施術者…エステティシャン
その他の違い
上記の3つのほかにも、細かく見るとスパとエステにはちょっとした違いがあります。
スパには施術系メニューだけではなくサウナや岩盤浴、ジャグジーといった自分自身で利用する設備があり、エステは基本的にそういった設備はありません。
また、スパは温泉等の設備が必要なため単独で大きな施設として営業していたり、ホテルの中に併設されていることがほとんど。
一方でエステは大掛かりな設備が必要ないため、個人で経営していたり、ビル内のテナントとして入っていることが多いです。
ここまででわかる通り、スパとエステはそもそも別物としてしっかり分類されていました。
しかし近年、スパとエステが混同され区別がつかないユーザーも増えてきています。
なぜこのような現状になったのか、次の項目で簡単に紹介します。
豆知識:なぜスパとエステの違いがあいまいになったのか
目的もメニューも、施術者の技術に関しても異なるスパとエステ。
しかし両者を同じものもしくはほぼ変わらないものと認識している方は多いです。
めちゃくちゃ素朴な疑問なのですが、エステとスパの違いってなんですか?🤔
— みっちー (@imisuf_ohir) November 14, 2018
エステとかスパとかアロマとか、そこらへんの定義や違いがようわからん
— youthK (@PINPONDASH405) May 1, 2017
スパとエステが混同されやすくなったのには、実は理由があります。
- 美容面にも関連した施術を行うスパの増加
- 心身の癒やしを重視した施術を行うエステの増加
本来は別々であったスパとエステの施術が、お互いの良い部分を取り入れより良いメニューの提供のために発展しているのです。
もちろん店舗によって、双方の施術を取り入れているかもともとの方針を貫いているかは異なります。
スパとエステで迷った時の選び方
スパとエステの違いについてはこれでしっかりご理解いただけたかと思います。
それでは最後に、スパとエステどちらに行こうか迷った時の選び方のヒントをご紹介します。
スパがおすすめな方
どちらに行こうか迷った時にスパがおすすめなのは、下記に当てはまる方です。
- 身体的な疲労をどうにかしたい
- ストレスが溜まっていてリフレッシュしたい
- 温泉やサウナなどの設備を利用したい
- 時間に縛られずゆっくり過ごしたい
スパの場合はセラピストによる施術は別料金で、温泉やサウナ等の設備を単体で利用することが可能。
エステがおすすめな方
スパよりもエステがおすすめなのは、下記に当てはまる方です。
- 痩身や脱毛など美容に関する施術を受けたい
- 美意識を高めたい
- 見た目の部分で自分磨きがしたい
- 美に関するアドバイスを受けたい
エステは基本的に見た目の美しさを磨く場所。
「痩せたい」「体毛が気になる」「肌荒れが気になる」など、美容に関する悩みであれば対応しているエステがきっとみつかるはずです。
スパとエステの違いまとめ
最後に、本記事の内容をおさらいしましょう。
解説したポイントを簡潔にまとめると、以下のとおりです。
- スパとエステは目的やメニュー、施術者の技術などが異なる
- ただし最近は双方の良いところを取り入れ合い展開している傾向
- それぞれの違いを理解すれば自分に合ったサービスが選べる
スパもエステもとっても魅力的なサービスなので、ぜひどちらも一度は体験してみてくださいね!